コッツウォルズの亜麻畑

コッツウォルズの亜麻畑

2019年3月26日火曜日

庭の野生動物を手助けする庭仕事

ワイルドライフ(野生動物)は自然環境を維持していくためにも大切なパートナーと考えられていて、ガーデン雑誌では毎号にさまざまな記事が掲載されています。

The English Garden誌には Nature to Note という連載記事のコーナーがあり、
2月号には「マルハナバチのために蜜のある花を育てよう」という記事や、「今月のワイルドライフの世話」という記事が載っています。

マルハナバチbublebeeはイギリスには25種類ほどがいるそうで、ミツバチより一回り大きく、黒と黄色の縞模様が普通で、春から晩秋までみられます。
彼らには春から夏の終わりまでたくさんの花が必要で、土の中に巣をつくるもの、鼠や鳥の古い巣に巣をつくるものなどさまざまです。かれらは私たちの食べる食料の生産に重要な働きをしているので、花の蜜の多い植物を植えてやるのが大切です。
詳しいことは bumblebeeconservation.org に載っています。


2月のワイルドライフの世話では、

1)春の繁殖の季節のために鳥の巣をかける
 高さ2~4メートルの木の上や壁に設置
 巣の前はじゃまになるものを取り除く
 強い日差しや風を避けるために北東にむけて設置

2)いろいろな種類の生垣を植える
 風をさえぎり、どの季節にも花がさいたり実がついたりするように

3)池をつくる
 水生の野生動物、カエルなどを増やす

4)ハリネズミのために水や餌を置く

等が紹介されています。






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もうすぐ私の庭にもクロマルハナバチがやってきて、さかんに花から花へ飛び回って果樹の受粉などに大活躍してくれます。

鳥の巣を今年も先日塀の上にかけましたが、シジュウカラが気に入ってくれるといいのですが・・





2019年3月22日金曜日

イギリスの一般家庭の今どきの庭造り


雑誌ミスターパートナーの連載記事「ケイティさんのセカンドライフ」
長年住み続けた家を手放して新たな地で人生を歩み始めたケイティ・トッドさんのセカンドライフのお話ですが、その第7回(4月号)に庭造りについての興味深い話があったのでご紹介します。


 彼女はイングランド中部の町からロンドンの近くに引っ越ししたのですが、最初にご主人と相談したのが、イギリスでよく庭に面してつくられているガーデンルーム(サンルーム)を建てるかどうかでした。古くからイギリス人の憧れで人気があるのです。
しかし、引っ越した2018年夏は猛暑で、エアコンのない家の多いイギリスで30度を超える日々は厳しいものだったのです。しかも新しい家は南に面しているため、家はうだるような暑さで、ガーデンルームを建てるという案はおのずと却下となったそうです。
そして、猛暑の夏に学んだことは、絶対に庭のどこかに日陰をつくらなければならないということだったのです。

 引っ越した地域はもともとリンゴの果樹園を開発してつくられた住宅地であることを知り、彼女は庭に果樹をうえて元の果樹園を再現しようと更地の庭に6本の種類のちがった果樹を植えたのです。料理用の品種のブラムリーアップル、生で食べるリンゴ、セイヨウスモモ、プラム、洋ナシ、それにクラブアップル(ジェリーができる)です。

 小さな苗木を植えるには年を取りすぎているので、年齢に見合うように大きめの(樹高の半分ぐらいまで育った)木を植えたそうです。



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イギリスも温暖化で夏も暑い日が増えているようで、庭の楽しみかたも否応なく変わってきているのを改めて示す記事でした。


2019年3月11日月曜日

今年もBBCでガーデナーズワールド放送が始まりました

イギリスBBCの人気テレビ園芸番組、ガーデナーズワールドは、毎年10月末で終わって、冬の間はお休みになりますが、2019年も3月になってまた放送が始まりました。
いつもどうり金曜日のプライムタイムで、総合司会のモンティー・ドン氏の自邸の庭、ロングメドーのシーンから始まります。


昨年、モンティーが自邸につくり始めたパラダイスガーデンが今年最初の話題です。
そこで、ダマスクの香りのバラ「マダム・ハーディー」の裸苗を四隅に植え、昨年亡くなった偉大なバラの育種家であるデビッド・オースチンが作出したバラ「ムンステッド・ウッド」の裸苗も植えます。いずれも強い香りをもつバラです。
地植えができない庭には鉢植えのバラとして「ポンポン・ド・ブルゴーニュ」を紹介しています。




故デビッド・オースチン氏



BBCのホームページで番組の一部が公開されいて日本から見られます。このバラの植え方については、ココをクリックするとみられます。


次のコーナーでは、狭い裏庭にすばらしい庭を作り上げたダン・クーパーさんのお庭「ザ・ウォッチ・ハウス」を昨年夏に訪ねた時の様子が紹介されています。



更に、今の時期に種まきをするトウガラシやトマト、ロケットの種まきを彼のシェッドから紹介です。


キャロルはブレッシンガムの冬の庭から、特にコニファーについて紹介します。




この庭の紹介はここで見られます


再びモンティの庭、脚立にのってリンゴの剪定です.




そしていつもの最後のコーナー、「週末に庭仕事」
今週は、
 こぼれ種から育った苗の移植
 ソラマメの種まき
 クレマチスの切り戻し






今年も彼の飼い犬が番組ではたびたび登場しています

2019年3月8日金曜日

ピーターラビットの庭


 園芸雑誌 The English Garden の2月号に、作家の庭としてピーターラビットで有名なビアトリクス・ポターの自邸 ヒルトップが紹介されています.

彼女はいうまでもなく20世紀初頭の絵本の世界的な作家であり、自然保護に大きな貢献をしたことでも有名です。彼女はロンドンのケンジントンで育ちますが、婚約者の死を契機に湖水地方に購入して移住したのがヒルトップという農場です. 彼女の絵本の話の背景など大変興味深い話が、彼女が作り上げたコテージガーデンの写真とともに紹介されています.

ヒルトップのコテージの玄関で

ヒルトップの菜園は当時の面影を残し、インスピレーションの源泉

ポターはオダマキやアイリスなどのコテージガーデンの定番の花を好んでいました

ミツバチの巣や石塀など当時のままに維持されています

ヒルトップは日本からのツアーでもとても人気のある観光スポットでたくさんの日本人が訪れています. 家の外観やインテリアだけでなく、庭もまたじっくり見てみたいものですね.