コッツウォルズの亜麻畑

コッツウォルズの亜麻畑

2017年2月28日火曜日

少しの予算で大きな効果 夏の花壇の花の種まき


ガーデナーズ・ワールドのテレビ番組で長くレギュラーの司会を続けているキャロル(Carol Klein)が、雑誌2月号で夏の花壇の花の種まきについて書いています。

題して「少しの予算で、大きな効果」

種から育てると、あまりお金をかけずにたくさん花を咲かせることができ、また育てる楽しみも味わえます。夏の花壇で素晴らしく見える花の代表はキク科の花たちです。
ダリアは球根(塊根)から育てられることが多いですが、種から育てるとはるかにたくさん安く育てることができます。お勧めは「ビショップス・チルドレン」です。
コスモスもダリアのいとこのような植物で、種から簡単に育てられます。



記事では6つの花を紹介しています。

1)ヒャクニチソウ Zinnia



2)コスモス Cosmos



3)ダリア Dahlia



4)マリーゴールド Tagetes



5)ルドベキア Rudbeckia



6)マロー Mallow



そして、種のまき方も最後に紹介しています。
 何にまくか?
 培養土の選び方
 まき方
 水やり
 そのあとの育て方
など、わかりやすく書いています。





そして、冬の間お休みだったテレビ番組の「ガーデナーズ・ワールド」が、
いよいよ3月10日から今年もはじまるとホームページに出ています。
Montyは彼のロングメドーの自邸の庭から、剪定の秘訣、春の鉢植え植物、そして今年の庭の計画など紹介、
AdamはPackwood Houseの素晴らしいボーダー花壇を紹介
そしてCarolは、50周年を迎えた番組にちなんで、過去50年間のガーデニングに影響を与えた人々を紹介、ベス・チャトーさんを紹介します。

楽しみですね・・











2017年2月24日金曜日

エルサレムアーティチョーク(キクイモ)の紹介


ガーデナーズワールド誌の2月号にキクイモ Jerusalem Artichoke の紹介が載っています.

ご存知でしたか? キクイモは英語ではエルサレム・アーティチョークと呼ばれていますが、大きな花の蕾を食べる高級食材のアーティチョーク Glove Artichoke とはまったく異なる野菜で、ひまわりの仲間です. 北米の冷涼な地域の原産で、硬くてしっかりした茎が数メートルまで伸び、すぐれた目隠し、あるいは風よけをつくります.

栄養は鉄とカリウムに富み、ジャガイモなど根菜の主要成分のでんぷんではなく、イヌリンという炭水化物を含みます。消化されにくいため、ファーティチョーク fartichoke(fartはおならのことで、おなら芋みたいな語感)というニックネームがついています. 少しずつ食べれば腸も慣れてくれます.

収穫は、秋に葉や茎が枯れてきたら地際から数センチの所で茎を切り、冬の間をとおして少しずつ必要な分だけ掘り上げます.

保存は地中だとよく長持ちします. 地面が凍るような寒い地方では地表に藁やウッドチップでマルチをします. あるいは掘り上げて湿った砂の中に入れて冷所保存です. キクイモは冷蔵庫の中では密閉したビニール袋に入れれば2週間ほど持ちます.

栽培は、日当たりや水はけが良く、あまり肥えていない所でよく育ちます. 春に植え付けて、日照りの際は水やりをし、茎が成長したら倒れないようにまわりの土を寄せます.

お勧めの品種は'Fuseau'です.



キクイモを使った3種類の料理のレシピも紹介されています.

スープ、ローストチキン、そしてリゾット

いずれもキクイモは皮をむいて薄切りにして使います.




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キクイモについてはThe Ornamental Kitchen Gardenという菜園の本で読んだ記憶がありましたが、最近まで見たこともありませんでした. 日本国内でもあちこちで栽培はされているようですが、長期保存がきかないためにスーパーなどにはほとんど並ぶことはないようです.

このキクイモをこの冬、我が家でも初めていただく機会がありました.

知り合いの畑でキクイモ堀りを体験、
洗ってスライスにして、ポテトチップのようにして試食、
とても甘くておいしいのです.

でも食べ過ぎたのか、翌朝はとってもお通じがよくて・・・
Fartichoke を実感しました(笑)











2017年2月21日火曜日

マーマレード祭り


冬のマーマレード作りはイギリスではさかんに行われる恒例行事です。そしてイギリスでのマーマレードの歴史はとても古いものです。

ガーデンズイラストレイテッド誌では、マーマレードフェスティバルを紹介しています。

「魔法の庭 ダルメイン~イギリス湖水地方の田園ライフ~」というタイトルで2016年8月20日にNHKの衛星放送で紹介されたのをごらんになった方も多いかと思います。


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中世にアラブの商人がセビリアオレンジ(ダイダイ)をイギリスに持ち込むまでは、マーマレードはマルメロでつくられていたそうです。もっとも古いイギリスのレシピは1587年のものがあり、その後ジョージ王朝時代がマーマレードの全盛期となりました。

カンブリア地方にあるダルメインハウスのジェーン・ハッセルマコッシュさんは300年前の手書きのレシピを屋敷で見つけ、2005年からマーマレードフェスティバルを始め、当初のエントリーは60でしたが、昨年は世界中から3000を超える応募がありました。


会場のDalemain Houseは1744年にできたそうです



2016年のマーマレードフェスティバルの審査結果は、

 ホームメードのマーマレードの全体での優勝はJo AldhouseさんのNina Orange Marmaladeでした。

 日本から応募のAtsuko Hayashiさんは2年連続の金賞受賞で、日本の橙やゆずを使ったマーマレードです。着物での参加でした。

総合優勝のJoさんのマーマレード

総合優勝のJoさん(左から二人目)とフェスティバル生みの親Janeさん(右から二人目)

金賞受賞の林敦子さん

マーマレードのレシピはこの何世紀にわたってほとんど変わっていません。
果実と砂糖の割合さえきちんと守れば、ほかの材料でいろいろためしてみることもできます。

基本的なマーマレードのレシピ

450グラムの瓶5、6個分
セビリアオレンジ 1キロ、甘蔗糖 2キロ、レモンジュース 75ml

オレンジを良く洗って半分に切り、ジュースをしぼって取っておく
良く切れるナイフで皮をむき、白いところ(中果皮)は捨て、好みで皮を細かく切る
皮とジュースと2.5リットルの水をボウルに入れ、一晩つける
深い鍋にいれていったん沸騰させたあと、1/3ぐらいになり軟らかくなるまでとろ火で煮る(およそ2時間はかかるので、あせらないこと。さもないと皮のようになる)
レモンジュースと砂糖を混ぜいれ、急いで砂糖をとかしてぐらぐらと煮る
凝固点(※)に達したら(20~30分)、火をとめて15分冷やす
すぐに綺麗な殺菌したジャムビンに入れて出来上がり
2年はもちます

(※)冷蔵庫で冷やした小皿にスプーン一杯のマーマレードを落として手で触り、しわがよれば凝固点に達したと判断します


果樹園のフルーツマーマレード
オレンジの代わりに風で落ちたリンゴとジュース、グレープフルーツやレモンの皮、そしてちょっとブランデーを最後に入れる

キッチンガーデンのマーマレード
ジェーンのご主人のご先祖が残した1850年代のレシピのひとつ
基本のレシピの比率で果実と砂糖、水を使用、レモンジュースは使わない
果実はセビリアオレンジに加えてルバーブ、グレープフルーツ、レモンを合わせて1キロ

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マーマレードの世界も奥が深そうですね。

今日、我が家でもご近所からいただいたオレンジでマーマレード作りましたよ。








2017年2月17日金曜日

有名ガーデナー ローズマリー・アレクサンダーさん おすすめの植物100種 


毎年恒例の2月号の「おすすめ植物100種」は、今年はイングリッシュガーデニングスクールの校長をしているローズマリー・アレクサンダーさんが選んでいます。彼女はガーデンデザイナーやプランツウーマンとして40年以上の経歴をもっていて、イギリスのカントリーガーデンにおすすめのお気に入りの植物を100種類紹介しています。

2月号の表紙にはこの記事のタイトルが大きく書かれ、一部の植物の写真も載っています。


この写真の方がローズマリー・アレクサンダーさんです。
腰掛けている椅子のデザインも素敵ですね。
ここで紹介する植物のほとんどは彼女が実際に庭で育てたことがある植物で、長い期間楽しめ、特別手のかかるようなこともないとのことです。



100種類をすべてここで紹介はできませんが、記事の中で写真つきで掲載されているものをここでは紹介しましょう。



1.(左) Acacia baileyana 'Purpurea' (ギンヨウアカシア)
3.(中央上) Acer griseum(アカハダメグスリノキ)
4.(右上) Amelanchier lamarckii(アメリカザイフリボク ラマルキー)
(ジューンベリーの一種)
7.(中央下) Elaeagnus 'Quicksilver' (銀葉のグミの仲間)
9.(右下) Malus transitoria(野生リンゴの一種)




11.(右) Cornus sanguinea 'Midwinter Fire'(サンゴミズキ)
12.(中央上) Corylopsis pauciflora(ヒュウガミズキ)
14.(中央下) Daphne bholua 'Jacqueline Postill'(ジンチョウゲの一種)
15.(左下) Hamamelis x intermedia 'Vesna'(マンサク)
17.(左上) Hydrangea quercifolia(カシワバアジサイ)




22.(中央上) Hebe vernicosa(へーべ)
23.(右上) Ilex aquifolium 'Hascombensis'(セイヨウヒイラギ)
26.(中央下) Taxus baccata 'Fastigiata'(ヨーロッパイチイ)
30.(右下) Lonicera etrusca 'Michael Rosse'(ハニーサックル)
32.(左) Wisteria sinensis(シナフジ)




29. Clematis viticella 'Flore Pleno'(クレマチス)




33.(右上) Rosa 'Paul's Himalayan Musk'(バラ ポールズヒマラヤンムスク)
39.(右下) Rosa glauca(ロサグラウカ)
43.(中央上) Anemone x hybrida 'Honorine Jobert' (シュウメイギク)
45.(左) Eryngium giganteum(エリンジウム)
46.(中央下) Euphorbia characias subsp. wulfenii 'John Tomlinson'(ユーフォルビア)




40.(左上) Agapanthus 'Midnight blue'(アガパンサス)
41.(左下) Actaea simplex (Atropurpurea group) 'Brunette'(サラシナショウマ)
48.(中央下) Geranium rozanne (='Gerwat')(フウロソウ)
49.(右) Geum 'Totally Tangerine'(ダイコンソウの一種)
50.(中央上) Helleborus x ericsmithii 'Bob's Best'(クリスマスローズ)




52.(中央上) Hosta 'Sum and Substance'(ギボウシ)
54.(右上) Iris 'Jane Phillips'(アイリス)
56.(右下) Kirengeshoma palmata(キレンゲショウマ)
57.(左) Paeonia lactiflora 'Pillow Talk'(シャクヤク)
61.(中央下) Salvia nemerosa 'Caradonna'(サルビアネモローサ)




62.(左上) Sedum 'Jose Aubergine'
63.(中央下) Asplenium scolopendrium(コタニワタリ)
69.(右) Festuca glauca intense blue (='Casblue') (ウシノケグサ)
71.(左下) Panicum virgatum 'Warrior'(アメリカクサキビ)
72.(中央上) Stipa gigantea(ゴールデンオーツ)




76.(右下) Podophyllum versipelle 'Spotty Dotty'(ハスノハグサ)
77.(中央上) Saxifraga umbrosa(ヒカゲユキノシタ)
78.(中央下) Tiarella wherryi(ティアレラ)
79.(右上) Ammi visnaga(イトバドクゼリモドキ)
83.(左) Salvia confertiflora(サルビアの一種)




81. Dahlia merckii (ダリアの一種)




84.(中央上) Allium cristophii(アリウムクリストフィアイ)
85.(左) Arisaema candidissimum(モモイロテンナンショウ)
86.(右上) Camassia quamash
87.(中央下) Colchicum speciosum(コルチカムの一種)
89.(右下) Erythronium 'Pagoda'(カタクリの一種)



90.(左上) Eucomis comosa 'Sparkling Burgundy'
91.(中央下) Galanthus 'S. Arnott'(スノードロップ)
96.(右) Narcissus 'Thalia'
98. (中央上)Sternbergia lutea(キバナタマスダレ)
99. (左下)Trillium Chloropetalum


雑誌の裏表紙に素敵な写真が載っています。
こんな温室、あこがれですね。