コッツウォルズの亜麻畑

コッツウォルズの亜麻畑

2017年7月25日火曜日

日本庭園の人気


イギリスでは日本庭園は根強い人気があります。イギリスITV放送のガーデニング番組「ラブ・ユア・ガーデン」(Love Your Garden) では人気司会者でガーデナーのアラン・ティッチマーシュ氏が一般の人の庭を希望を聞いてリフォームします。

先週放送された番組では、シュロップシャー州のジーナさんの庭の日本庭園へのリフォームが紹介されました。

元看護師であるジーナさんは、地元の航空救急サービスのために必要な資金を21年以上にわたって関節炎にもかかわらず、献身的な募金活動を続けています。

同じく救急医療のための募金に貢献していたジーナさんの亡き夫のトニー氏とともに日本庭園が二人の願いだったことから、日本風の庭園を造ることになりました。イギリス風のサマーハウスを本格的な日本の茶室に変えたり、雲の形に木々を剪定したり、イロハモミジの苗木を植えて世話をすることもアドバイスしています。









日英ともにガーデニングの大変盛んな国ですが、日本でイングリッシュガーデンが人気で、イギリスで日本庭園が人気があるというのも面白いですね。

2017年7月18日火曜日

芝刈りロボット


庭の芝はとても素敵ですが、猛暑の夏は芝刈りが大変ですね。イギリスの園芸雑誌の広告をみるのも、結構珍しいものや素敵なものを発見して楽しいものです。今回は芝刈りを自動でしてくれるロボットの広告を紹介します。まるで室内掃除ロボットのルンバのようですね。

この広告では・・・ロボットはとても頭がよくて、わずらわしい設定も必要なく、静かなので夜中に刈らせれば、朝は綺麗に駆られた芝になっています。多少凸凹の所でも使え、35度の傾斜地でも使用可能です・・とのこと


ネットで調べてみたら、日本でもいくつかの機種が入手可能になっています。
50万円もするホンダ製のものから、10万円前後の廉価なものまであるようです。

猛暑で芝刈りに疲れたガーデナーさん、いかがですか?



2017年7月15日土曜日

素晴らしいガーデンパーティーは是非ここで!


イギリスの夏は最高気温は20~25度で、庭で快適に過ごすことができて羨ましいですが、ガーデンイラストレイテッド誌には夏のガーデンパーティーにおすすめのイギリスでもっとも美しい15のガーデンが紹介されています。こんな素晴らしいお庭でのパーティー、本当に素敵で憧れますね~

①最初のページに出ているのは、コッツウォルズにあるガーデン好きにはガーデニングの聖地のようなバーンズリーハウスBarnsley House。故ロールマリー・ベレイさんによる庭です。初夏の黄色のキングサリと青いアリウムのアーチ、春のポタジェなど特に有名です。


②Hotel Endsleigh(デボン州)
 テレビでおなじみのガーディナー、アラン・ティッチマーシュ氏が「牧歌的風景の中にあるおとぎ話のようなコテージガーデン」と評した18世紀にデザインされた庭園です。フォーマルなテラスとボーダーガーデンから風景式庭園へつながる素敵なガーデンです。

③Hestercombe Gardens(サマセット州)
 伝説のガーデナー、ガートルード・ジェキルさんが植栽のデザインをした庭園で、悪天候でもオランジェリー(昔かんきつ類を育てていた温室)でパーティーができます。好天なら芝生、ビクトリア風のテラス、サンクンガーデンの造形花壇も素晴らしい会場になります。

④Loseley Park(サリー州)
 16世紀の建物の横には塀で囲まれたガーデンがあり、いくつかの「部屋room」に分かれていて、特に白い花が咲くホワイトガーデンは中央に噴水があり、パーティー会場に最適です。

⑤Sky Garden(ロンドン)
 ロンドンのスカイラインを360°見渡すことのできるガーデンで、乾燥に強い地中海や南アフリカの植物を集めていてエキゾチックでスタイリッシュな空間となっています。プライベートな食事や大きなイベントに最適です。

⑥Abbey House and Gardens(ウィルトシャー州)
 植栽は大胆でしかもロマンティックです。シャンペンを手に5エーカーほどあるガーデンを歩けば、中世のハーブガーデン、ノットガーデン、草花のダブルボーダー花壇など十分楽しめます。

⑦Nash Conservatory at Kew(サリー州)
 有名な王立園芸協会のキューガーデンにある温室です。もともとバッキンガム宮殿に建てられたもので、1836年にキューガーデンに移築されています。温室内は明るく、200名ぐらいのパーティーに対応できます。好天であれば隣接する芝生の広場も出ることができます。

⑧Tatton Park(チェシャー州)
 春は日本庭園の桜の花が咲き、樹木園にはブルーベルのじゅうたんが現れます。夏はバラが咲いてすばらしい香りが満ち溢れます。350名のパーティーが可能です。

⑨Cadhay Manor(デボン州)
 エリザベス様式のマナーハウスにはナチュラルな植栽のガーデンがよく調和しています。古いコテージガーデンの豊かな色づかいが素晴らしく、リラックスできる雰囲気を作っています。芝生の広場は庭でのゲームに最適です。

⑩Rousham House and Garden(オックスフォードシャー州)
 おそらくもっとも多くのガーデンデザイナーからお気に入りとされているのがこのロウシャムハウスのガーデンでしょう。18世紀にウィリアム・ケントによりデザインされた庭はほとんど当時のままの姿で残されています。
(ここのミニチュアの焼き物を前回の記事で紹介しています)

⑪Scampston Hall(ヨークシャー州)
 著名なデザイナーのピエト・オードルフ氏がデザインした壁に囲まれた庭でドリンクパーティーをするもよし、広い芝生の広場にあるマーキー(大型テント)で着席での食事をするのもよしのパーティーに最適な素晴らしいガーデンです。伝説のデザイナーのケイパビリティー・ブラウンがデザインした池のある広大な風景式庭園も見どころです。

⑫Newby Hall and Gardens(ヨークシャー州)
 ローズガーデン、ウォーターガーデン、ホワイトガーデンなどのテーマをもった庭があり、それぞれが少人数のグループのパーティーに最適です。芝生や剪定された生垣を見渡すオランジェリーや、谷に流れる川を見渡すマーキーもあります。

⑬Kenilworth Castle and Elizabethan Garden(ワーウィックシャー州)
 ロマンチックな城跡の下の芝生に集まったり、エリザベス様式の幾何学的なデザインの庭を歩いたりできるガーデンです。16世紀につくられた当時を再現しています。

⑭Arley Hall and Gardens(チェシャー州)
 イギリスでおそらく最初につくられた草花のボーダー花壇は真夏はとても見ごたえがあり、何世代ものガーデナーたちに影響を与えてきました。250年間同じ家系で管理してきたこの庭は、植物の選び方やフォーマルなデザインがくつろげる場所をつくっています。

⑮The Barn at Bury Court(サリー州)
 ピエト・オードルフ氏とのコラボで作られた中庭のガーデンには彼のお得意のニュー・ペレニアルスタイル(多年草を使った新しい植栽様式)が見られ、ミニマリストのクリストファー・ブラッドレイホール氏によるフォーマルな格子パターンのフロントガーデンもまたここでは見られます。




2017年7月14日金曜日

ガーデンのかわいいミニチュア


アメリカのアリゾナ州に住む陶芸家のアンドレア Andrea Shemilt Kashanipour さんは、30代に何度も訪れたイギリスのガーデンの生垣や花壇、トピアリーや池などのミニチュアを作っています。
最新作はガーデンイラストレイテッド誌の前編集長のジュリエットさんから勧められて、イギリスの有名な庭園、たとえばヒドコートマナーやレーベンスホール、ハンプトンコート宮殿などの庭にあるものを題材にミニチュア作りをしています。
彼女はスタッフォードシャー・ポタリー(フィギュアもので有名)に強く影響を受けているそうです。
自宅の工房でつくる作品はネット販売されているそうです。

とてもかわいらしくて欲しくなってしまいそうですね。



アンドレアさんと彼女の作品

アンドレアさんのスタジオにある教会の形をした飾り棚には作品が飾られています

細かい線画をもとにオックスフォードシャーにあるロウシャムハウスの
鳩小屋とノットガーデンを忠実に再現しています

バークシャーのクリブデンハウスの水彩画

グレートデクスターガーデンをつくりあげたクリストファー・ロイド氏は
大のダックスフント好きで、孔雀のトピアリーとともに庭のシンボルとなっています

カンブリアにあるレーベンスホールのたくさんのトピアリーのミニチュア

ハンプトンコート宮殿のサンクンガーデンの水彩画で、
今アンドレアはこれに取り組んでいます

ヒドコートの池と生垣

アンドレアさんのスタジオからは西洋ツゲの生垣は見えず、
ただジュニパーやオークの木とアリゾナの赤い岩の丘が見えるだけです




2017年7月11日火曜日

都会のワイルドフラワー・メドーガーデン


ワイルドフラワー(野草)を使ったメドー(草原)ガーデンは人気がイギリスでもとても人気があります。しかし狭いスペースではなかなかむずかしいのも確かですね。

ガーデンイラストレイテッド誌ではシェフィールド大学の園芸生態学のJames Hotchmough教授がシェフィールドにある400平米の自邸の庭に実験的につくっているワイルドフラワーを使ったメドーガーデンが紹介されています。教授はロンドンオリンピック公園の植栽デザインのコンサルタントをしています。

色鮮やかなワイルドフラワーを使ったメドーガーデンは当初はうまくいかないとか厳しい批評もあって、自然な植栽に対しては暖かくは迎えられませんでしたが、今では普通に受け入れられています。

夏の花には茎に葉のないものを使って野草の草原らしくしています。

庭にはすき間なく植物が植えられていて、園路の縁を花がおおっています

都会の庭では、
①エキゾチックな植物も排除せずに使用する(南アフリカの植物はシェフィールドでよく育つ)
②日陰にも強いような地面をおおう低い植物(プリムラやラナンキュラスなど)を植えておくと春も淋しくなく、雑草が生えにくく、背の高い植物が夏に育っても生き残る
③1月から11月まで花を絶やさないようにする
④大きな穴を掘りがちな犬を庭で飼うのはちょっとむずかしい
⑤上手く育たなそうな植物もすぐに引き抜かず様子をみると、翌年は立派に育つことがある
とアドバイスしています。


教授おすすめの夏の植物です。
①ヘメロカリス・レモンベルズ
②ガルトニア・カンディカンス(ツリガネオモト)
③ベルクヘヤ・プルプレア
④ヒメヒオウギスイセン
⑤メガルカヤ
⑥ツルバギア・ビオラケア(ルリフタモジ)
⑦エキナセア・パラドクサ
⑧グラジオラス・ルビー